2020年 九州高校野球秋季大会 2回戦 神村学園対明豊の一戦
これに勝てば選抜甲子園ほぼ確定の大事な試合
結果はリードしながらも8回 9回に明豊から追い上げられ完敗。
勝てる試合でした。いえ 勝っていた試合でした。
現在鹿児島県内では常勝を誇る神村学園野球部。神村学園という名前だけで対戦相手は終盤に崩れることが多いです。2年前の夏 大島高校戦しかり
まさか 逆の展開になるとは。本当に残念です。
勝敗を分けたのは 鹿児島県内の野球部監督でも名将・試合采配力ナンバーワンの小田監督ですが 8回エース秦君の異変に恐らく気づきながらも 投手起用を誤った この一点だと思います。
スターティングメンバーです。
神村学園の先発はエース 2年秦勝利投手
持っているポテンシャルは初戦先発した1年本郷君よりもちろん上。選抜甲子園がかかるこの重要な一戦ですが 対する相手は九州の雄 明豊。 この強豪相手には安定感は欠けるものの ここ一発でハマった時の破壊力は抜群の秦投手に名将小田監督は賭けました。
その采配がすばり当たり 秦投手は強打の明豊を7回まで寄せ付けず ナイスピッチング。初回のピッチングがこちら
対する明豊の先発は 鹿児島県宮之城中出身の太田投手 投球フォームはこちら
うおお いいフォームじゃ。this is サウスポー。鹿児島に残ってほしかったですが こうして潰されずに明豊で出番をもらってるので本当に良かった。まあ サウスポーはれいめい高校にすごい1年が鹿児島に残ってくれたので 感謝です。
試合は神村学園が足を絡めた持ち前の高校野球らしい攻撃で明豊先発の太田君を攻略し、真の明豊エース ジャイアンツカップ優勝の実績を持つ京本 眞投手(2年)をマウンドに引きずり出します。
それでも神村学園は攻撃を緩めず 7回にも2点を追加して4対0で8回を迎えます。画面の前で応援をしている鹿児島人達は「これ 勝ったかも!」と思ったはずです。メタボ社長も思いました。
しかし運命の8回2死まできながら ここまで明豊を抑えていた神村学園 エース秦勝利投手が突如調子を崩し 明豊の反撃が始まります。
2死から四球を出してツーランホームランを浴びて4対2
まだ ここまでは大丈夫。しかしランナーがすっきりいなくなった所でレフト前・四球・ライト前とまたもピンチを迎えます。明らかにおかしい。
そして 押し出しで3点目を明豊追加。(小田監督 秦君を助けてくれ このままじゃ潰れちまうよ)
その後 ライトのファインプレーでこの回は逃げ切りますが 場内は明豊イケイケのムード。流れは完全に明豊。
しかし 神村学園 小田監督は最終回のマウンドをそれでもエース秦勝利に託します。
選抜甲子園のかかる最終回。大事な大事な先頭打者を四球で歩かせ 送りバントで1死2塁。続くバッターにも四球とパスボールで1死1・3塁。
そして回ってきたのは前の回にツーランホームランを打っている3番サード黒木日向選手。
あっけなくライト前に運んで明豊 同点。ここで神村学園 小田監督は秦投手を諦め 1年内堀君に投手交代。
明豊は変わった内堀君からゲッツー崩れで明豊逆転。
その後も流れに乗った明豊打線を止められず、6対4の大逆転で明豊が来年春の選抜をほぼ確実としました。
今後の秦君の成長の為にも続投の判断をしたのかもしれませんが、変えて守ってやることも 早めの交代で流れを切ることもありだったのではないかな。うーん どっちが正しいのか難しいジャッジです。小田監督以上の監督力を持ってる指導者は現在のところ鹿児島には存在しないと思うので これがベストジャッジなんでしょう。
ただこの試合を見た鹿児島の高校球児達は、県内で圧倒的な強さで勝ち上がった神村学園と秦投手に対して どう思ったでしょう。
これは神村学園 夏大会 絶対優勝しなきゃいけなくなっちゃいましたね。
今後の神村学園の健闘を期待します。
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